厚切りジェイソンさんのTwitterアカウント削除が話題になっています。
私も、上岡さんの動画を見て、知ったのですが、私なりに思うところを三つの視点から述べたいと思います(上岡さんの動画は以下の通り)
三つのことというのは、
1、日本人の金融リテラシーの低さ
2、株式投資はあくまでも自己責任
3、妬みや恨みの恐ろしさ。
この三つです。
まず、ジェイソンさんは、余剰資金は全て、VTIというETFという上場投資信託にぶちこめば良い、と言ってたんですね。
VTIとか、ETFがわからない人もあると思いますが、ETFは、上場投資信託、と言って、いろんな株を集めたお弁当パックみたいなもので、それが株式と同じように、証券取引市場で売買ができる、というものです。
VTI、というのは、その中でも最も有名なETFの一つで、全米の上場している会社約3000社が入っているもので、これ一つ買えば、全米全ての会社に投資できる。言い換えれば、アメリカ全ての会社を変える、というものですね。
厚切りジェイソンさんが勧めていたのは、このVTI一本を買えばそれで終わり、それで資産は作れますよ、ということです。
これはすごく単純でわかりやすい、初心者には始めやすいんじゃないか、と中田敦彦さんも、リベ大の両学長なんかも言っていました。
ところが今回の結果を受けて私は、これはわかりやすい反面、金融リテラシーの低い日本人には、これでもまだ高度すぎたんだな、と思います。また、宗教リテラシー、日本人の仏教徒リテラシーの低さがモロに現れている、と思いました。
そもそも、私たち人間には、楽したい、苦労したくない、という心があるんですね。
これは、仏教では、懈怠、とか、もうちょっとわかりやすく言えば、睡眠欲、と言いますが、睡眠欲、という眠たい、という心ですね。そこから、楽したいとか、とにかく面倒臭いことは嫌、楽をして、なんでも単純に理解したい、という気持ちにもなります。
私にもそういう心はありますし、皆さんにもあると思うんですね。
しかしその心が元になって、あまり詳しく原因を振り返らない。自分の不幸をすぐに他人のせいにしてしまう、という心が起きてきます。
それが行きすぎると、国家の陰謀論になったりすることもあります。
で、ここから、今回のTwitterの炎上事件になったと思いますね。
勧められた通りVTI買ったのに、損したじゃないか、騙された、となるわけです。
確かに、VTIはこの1ヶ月で、20%ぐらい落ちてますね。今日はちょっと回復してますが、しかし株もETFも、上がる時もあれば下がる時もあるわけで、でも、10年や15年のスパンで見れば総合的に上がっていくよね、ということで、お勧めされていたわけですよね。
ジェイソンさんも、余剰資金は全部VTIに入れて、それで残高はもう見ない、売らない、と言ってましたので、そこが全くわかっていない、金融リテラシーの低さと、あくまでも株式投資は自己責任、これも私が音声投稿で何度も話をしてきましたが、自業自得の仏教の精神とが、わかっていないところだと思います。
そして最後三つ目は、やっぱり人間の恨み、憎しみの心の恐ろしさですね。
仏教ではそういう心を愚痴、というんですね。
普通愚痴、というと、
「あの人は愚痴ばっかり言ってる」とか
「愚痴っぽい人だね」
というように、自分の不幸をまさに、ぐちぐちと不満や不審を述べている人のことを指しますが、元々仏教の言葉なんですね。
愚痴って、愚も愚か、痴も、知恵に病だれ、つまり入院している、ということで、これも知恵がなくて馬鹿。
馬鹿で愚かな心、ということなんですが、これは、自分の運命は自分の行動が決めている、という因果の法則がわからない心をいうんですね。
例えば、学校でいい成績を上げたかったら、一生懸命勉強しなさい、と言いますね。
仕事で成功したかったら、一生懸命頑張って働きなさい、と言います。
当たり前のことですが、ところが、人間自分に悪い結果が返ってくると、途端に、友達が悪い、とか、上司が悪い、とか家族のせいだ、とか、他人の責任を追求するわけです。
今回の場合なら、厚切りジェイソンさんがその犠牲になったわけで、まことに気の毒ですよね。
自分に返ってくる結果は全て自分の責任。またに自己責任、ということがわからないから、愚痴の心で、人を恨んだり憎んだりするわけで、そのために、Twitterが炎上してしまうわけですから、これは罪が重いです。
最近も、芸能人の方々の自殺が大きな話題になってますが、刑法では罰せられませんけれども、人間のこの恨み、妬みの心の恐ろしさを、仏教徒である日本人としては、もっと強く自覚しなければならないのではないかと思いました。
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