堪忍の二字か四字かは知らねども“こらえしのぶ”ぞまことなりけり 2021/09/28(火)

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本日も、1日、世界の皆さんに親鸞聖人の教えをお話ししました。

特に午前中は、ロサンゼルスにある、白亜のテンプル、通称”ホワイトハウス”で日本語でお話しをしました。
このテンプルでは、毎週日曜と火曜、勉強会、法話を開いております。

今日は、娑婆、という言葉について話をしました。

娑婆、は、刑務所から出てきた人が、
『娑婆の空気はうまいな〜〜』という言葉が有名ですが、
仏教では、この人間界全てを娑婆、と言います。
刑務所の中も娑婆です。

『娑婆』とは、昔のインドの言葉、サンスクリットで、現在の言葉で言うと、
『堪忍土』と言います。

堪忍、とは、忍耐する、と言うことです。
この世は、色々思う通りにならないことがあり、忍耐、堪忍しなければならないことが多い、苦しい人生、と言うことです。

堪忍、と言うことについて、以下のような話がありますので紹介します。

 ある和尚が小僧を集めて人生の要諦を説いていた。
「おまえたち、この世を渡るには堪忍の二字が大切だ。この二字を忘れるなよ」
 それを聞いた小僧たち、口をそろえて異議を唱えた。
「和尚さん、カンニンは二字ではありません。四字じゃありませんか」
 短気な和尚、
「馬鹿者、堪忍とは、こらえしのぶと書いて二字じゃ」
と、どなると、小僧たち、
「和尚さん、こらえしのぶでは、また二字増えて六字ではありませんか」。
 和尚カンカンに怒って、
「この馬鹿者、こんなことさえ分からんのか」。
 いきなり、拳骨を振り上げ、小僧たちの頭をポカポカたたいた。すると、一人の小僧が立ち上がり、
「堪忍の二字か四字かは
   しらねども
  こらえしのぶぞ
    まことなりけり」
と笑ったそうだ。

この世は、苦しみ悩みを我慢しなければならない堪忍土
『できぬ堪忍、するが堪忍』
という言葉もあります。

私も昔は、
「自分は忍耐強い方だ、そんなに怒りの心は起こらない方だ」
と思っていましたが、そんなのは堪忍でも忍耐でもないんですね。

どうしようもない、我慢しきれない場面にぶち当たっても、そこを我慢する。
堪忍をする。
それが本当の堪忍、忍耐だと知らされるばかりです。

堪忍袋が三つの袋の中で一番大事、と言われるのも、うなづけますね。
(三つの袋とは、巾着袋、お袋、堪忍袋ですね。知っておられますか?)

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