浦島太郎は本当は悪人? 2021/10/08(金)

『夢の世は、罪を罪とも知らねども報わん時や、思い知られん』

今日は、メキシコとドイツで仏教を伝えている二人との会合をしました。
二人とも、とても精力的に仏教を伝えています。
そのため、出てくる質問も非常に良いものが多いです。

欲についての質問があり、仏教では欲に五つあり、五欲、と言われます。
それを、五つの楽しみ、と教えられることもありますが、その関係についての質問がありました。

五欲とは以下の五つです。

○食欲
○財欲
○色欲
○名誉欲
○睡眠欲

意味は読めばわかるとは思いますが、

○食欲

 食べたい、飲みたい欲。

○財欲

 金や物が欲しい欲。

○色欲

 異性を求める欲。

○名誉欲

 褒められたい、悪口言われたくない欲。

○睡眠欲

 眠たい、楽がしたい欲。

です。

私たち人間は、この五つの欲を満たすことが、楽しみ、喜びだと思っています。

しかし、仏教では同時に、この五つで、罪や悪を作っている、とも教えられます。

わかりやすいのは、殺生罪(生き物を殺す罪)ですね。

食欲を満たすために、生き物を殺している。浦島太郎の昔話で、彼は生き物を可愛がる慈悲深い人として描かれていますが、彼の仕事は漁師ですよね。竜宮城で、タイやヒラメの舞踊り、をみてましたが、それらを釣って殺して生きていかねばならない、どうしようもない業を持っているのが人間であることを、教えているのが、浦島太郎、という人なのです。

こういう歌がありますね。

『夢の世は、罪を罪とも知らねども
     報わん時や、思い知られん』

私自身も自戒したいと思います。

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