金の冠をかぶったスズメの話⑷

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③適正な報酬を得よ(不与取:身分不相応なものを持つ、という罪)

タルムードのお話から学べる三つ目のことは『適正な報酬を得よ』だそうです。

①人に見せつけた財産は、人に狙われる

②ほとんどの人はスズメ

③適正な報酬を得よ

この話の悲劇は、

『スズメたちは、何も悪いことをしていない』

ということです。

『鷲から落ちそうになったソロモン王を、何の下心もなく一生懸命支えた』

その事実に、報酬が与えられることになった、ということですから、仏教で教えられる、因果の道理、善因善果(良いことをすれば良い結果)自因自果(やった行為は全て自分に返ってくる)そのものです。

良い話のはずですが、どうして、5羽になるまで追い詰められてしまったのでしょうか。

原因は「財産を見せびらかした」ということもありますが、それに加えて

『報酬が不相応・不適切だった』ということもあります。

スズメにはスズメの幸せがある、ということですね。

仏教では、偸盗罪、という罪があります。

人のものを盗む罪であり、これは法律的にももちろん罪です。

ただ、仏教ではその中に、不与取(ふよしゅ)と言って、身分不相応なものを持つのも罪である、と教えられています。

ところが、中には、その結果は善因善果、自因自果で自分の種まきで帰ってきた結果なのだから、罪にはならないのではないか、ということを思う人もあります。

しかし、自分の分を弁えて、持ち物や振る舞いを戒める、ということが大事であることを、金の冠をかぶったスズメの話は教えてくれるのではないかと思います。

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